アマプラを開いたら「ほら、お前の好きそうなやつだぞ」と『ザ・ハント』が表示されていました。
詳細を見たらなんと「人狩り」の文字
まさに僕が好きそうなグロそうなやつで、キミに決めたとポチり。
あっという間に見終えて、出来立てホヤホヤの感想を視聴者目線、作家目線で書いていきます。
『ザ・ハント』を見ようか迷ってる人向けに参考になれば良いなと。
人狩り映画ザ・ハントとは?
ザ・ハントはただグロいだけかと思いきや、意外とメッセージ性がある社会風刺映画!
とりあえずSNSに余計なことを書くのはやめようと思う映画ww
あと「陰謀論を信じるのってほんとバカらしいよね」っていう印象も受けます。
ザ・ハントの感想
食人映画のグリーンインフェルノ然り、この手の映画ってグロさを売りにしていて、ストーリーはイマイチってのが普通だと思うんです。
※グリーンインフェルノ、ストーリーはまあまあだけど、分かったら「へ~!!」ってなる要素が多い
ところが『ザ・ハント』は序盤から飽きさせない怒涛の展開
加えて「へえ、意外とメッセージ性があるんや」と風刺も込めている。
- 序盤:人狩り
- 中盤:反撃
- 終盤:種明かし
みたいな感じで綺麗に纏まっている映画です。
『人狩り』は僕のような物好き人間を寄せるための撒き餌で、ザ・ハントのメインはその芯のあるストーリーだと感じました。
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人狩りの描写はどのくらいグロい?
ザ・ハントはかなりグロいでしょうね
メイキングの力の入れ加減が本気。ふつうなら見せないようなところも、ちゃんと見せてくれるのでグロ好きの僕としては満足です。
鬼滅の刃で苦情入れたくなる人なら見ない方が良いっすね。実写ですし、なかなか生々しい。
ウォキデとかソウとか、さっき出したグリーンインフェルノで抗体ついてる人なら大丈夫でしょう。
とはいえグロいのは映画全体ではなく、人狩りによって人が死ぬ場面だけなので、ご安心を?
ただ思ったのは「人狩りの方法」自体はそこまでグロくない
わりとあっさり殺しているので(捕まえていたぶるとか)猟奇的なグロはないです。
2人くらい痛々しいかな・・・笑
ザ・ハントの面白さは?
人狩りはあくまでもスパイスで、僕は風刺こそメインかなと。
じゃあ何を風刺しているのかというと「SNS時代に生きる人々」。
つまり僕らが風刺されています
日本もオリンピックで、競技とは関係ないところでネットが盛り上がりました。また、何かと叩かれている人がいたりしますよね。
その人が本当にそれをしたのか、嘘かホントか曖昧な状況で、いわゆるネットリンチ的なものが起きている。
まあつまり「ちょっとネットは先走りすぎてない?」「もうちょい慎重に情報を見極めない?」というようなメッセージを、ザ・ハントからは感じましたね。
ただこればかりは、ザハントを見ないと分からないと思いますw
感想まとめ:ザ・ハントは騙されまくる映画
ザ・ハントの面白さの1つに「騙し」があるなと
キャクター同士もですが、見ている我々も騙されます。それは人狩りが始まれば、すぐにあなたも分かるでしょう。
しかしこの「騙し」がとても面白く、騙されるたびにハマっていくはず。
映画の中にトラップがいくつも仕掛けられているので、素直にひっかかる人ほど楽しめる映画です。
その点では素人向けなのかもしれませんがザ・ハントのストーリーとして、映画としての魅力に、気がつける人は少ないと思いますので、玄人向けかもしれません。グロさもなかなかですからねw
それではここからはいわゆるネタバレをしていきます
見た人向けの考察もあるので「ふーん」程度にどうぞ。
ザ・ハントネタバレ:なぜ人狩りをするのか?
舞台はスマホがある現代
中世の貴族ならまだしも、なぜ娯楽溢れる現代セレブが、わざわざ人を誘拐して広大な森や売店のセットまで用意して、人狩りをするのか。
結論から言うと『人狩りはセレブの趣味ではなく、復讐』です。
てっきり元々そういうハンティングが趣味のセレブが、人狩りをやるのかと思いましたが、実はセレブたちは「とある陰謀論」によって社会的地位を失いました。
その陰謀論というのが「彼ら(セレブ)が人狩りをしている」という内容
普通に考えればありえない陰謀論ですべてを失ったセレブたちは「じゃあ本当に人狩りやってやろうじゃねえか!」てな感じで、人狩りを行ったんだと考察します。
ザ・ハントの冒頭では、その陰謀論のきっかけになった『セレブたちが人狩りをしていると、解釈できるメールのやりとりのシーン』があります。
この場面、初見では『確かにセレブたちが本当に人狩りをやっている人たちなんだ』と、見ていてつい思ってしまいますが、今思えばあれは冗談。これは良い意味での演出のミスリードでしょう。
セレブからすればただのジョークで、仲間内でよくある悪ノリだったのです。それこそ自分たちが貴族を演じるかのような感じで。
だって冷静に考えて? 現代セレブが人狩りなんてやってるわけないでしょう!
1回でもやれば普通に世間にバレますもん。いつかバレます。セレブが人狩りをやるにはリスクがデカすぎる。
しかしその悪ノリ、ありえない陰謀論を世間が本気にしてしまう──というのがまた、現代を風刺していて面白い。
ザ・ハントのすごさはこの映画を見ている人たちが、制作側の上手いミスリードによって、作中の陰謀論者と同じく、陰謀論信者になってしまうところ。
初見なら騙されるよね。だから二週してほしい。また違った視点で見れるから
映画の中では(セレブが人狩りをしている)陰謀論を真実だと思いたいネットの人々によって、人狩りは現実のものになってしまいました。
ザ・ハント考察
ザ・ハントを見るにあたって「ん?今の場面なんだ」と、気になりそうな描写に対して、僕なりの考察をザッとまとめていきます。
冒頭 クリスタルは水に葉っぱと針を浮かべて何をしていた?
これは方位を測っていたのだと思います
クリスタルのサバイバルスキルの高さ、兵役経験が伺えるシーンです。
その際に彼女の名札も見えますが、終盤でターゲット候補のひとりとして紹介されるクリスタル本人で間違い無いでしょう。
なにより着ている服とか見た目がまんまですし・・・ですからなぜクリスタルはアシーナに「人違いだ」と嘘をついたのか気になります。
クリスタルはなぜ人違いだと嘘をついたのか
意地だったのか、相手(アシーナ)を混乱させる、隙を作らせるためだったのか。
クリスタルに聞かないと分かりません。それでも人違いだと言いそうですがww
まあ、ザハントは相手を騙す・嘘をつくことが1つのテーマのようになっていますから、クリスタルも最後に嘘をついてやりたかったのかもしれませんね。
そういえばクリスタル本人が軍曹(セレブ側の顧問)に「今日の自分は本当の自分でいられる」的なことを言っていましたので「いつものレンタカーで働いているクリスタルではない別人だ」という意味で、アシーナに嘘をついたのかな、なんて。
ドンは裏切り者だったのか?
多分、裏切り者ではないですね
「あの体型でよく生きて草原から脱出できたな!」と、突っ込みたくなりますが、セレブ側は軍曹がトレーニングしたらしいので、あんな太ってるとかちょっと考えにくい。体型は中世の王様ですけどww
仮に裏切り者だったなら、アメリカ大使館の人をクリスタルが殺した時点で、ドンがクリスタルを殺すべきです。
しかしながらドンは「女性だぞ」と、敵側の女性に情けをかける描写もありましたから、クリスタルを殺せなかったとも考えられる。
けれどドンはその情けをかけたセレブとも、顔見知りではなさそうでしたし、やはり味方だったのではと。
決め手となったのはアシーナの家の壁にあったターゲットの写真
そこにはクリスタルはもちろん、候補者の写真が11枚貼られていました。アップされたのは9枚だけでしたが、下の2枚にドンらしき人物の写真もあるので、ターゲットだったのでしょう。
気になるのはなぜ写真が11枚なのかですね。候補者は12名いたはず。そしてそのうちの1人が、飛行機の中で目覚めて殺されたやつです。
だから人狩りゲームに参加したのは1人減って11人なので、写真の数と一致していますが、アシーナがわざわざ飛行機の中で死んだやつの写真を剥がしたのかな?と、ちょっと別の疑問が残りました。
というわけでこんなところでしょうか。また何か気がついたら書くと思います。