斉藤壮馬さんおすすめの小説「夜市」
声優の斉藤壮馬さんが好きです
声が好き、キャラが好き、顔も好き。
斉藤壮馬さんを好きになった理由は色々ありますが、一気に好きになった理由は「読書家」ということ。
どのくらい読書家かというと、引くくらいですww
とにかく斉藤壮馬さんは読書の守備範囲が広い。この辺りは本にまつわるエトセトラを読むとわかります。
そんな斉藤壮馬さんがなんと地上波番組の「タイプライターズ」へゲストとして出演。
そこでお気に入りの1冊を紹介しているんですが、それが恒川光太郎先生の夜市。
何でも売っている不思議な市場「夜市」。幼いころ夜市に迷い込んだ祐司は、弟と引き換えに「野球選手の才能」を手に入れた。野球部のエースとして成長した裕司だったが、常に罪悪感にさいなまれていた――。
夜市 (角川ホラー文庫) 文庫 – 2008/5/24
夜市の感想
結論、夜市は何度も読みたくなる小説。面白いです。
文字数が少なくてページにして90ページほど。そして複雑な文章もなくスラスラ読める。
充実感がある小説
「そりゃ日本ホラー小説大賞受賞しますわ」って、読んで文句ありませんw
夜市のネタバレは避けますが・・・
「おいおいなんだこの急展開」
「いやまじかよ。そういうこと!?」
「恒川光太郎先生、頭良いな~」
と、感じる小説でした。
夜市はね、読んで絶対損しない。
読書に慣れてる子なら小学生、中学生にもおすすめしたい。
当時の自分ならすげ~喜んで読むと思う。
夜市のおまけ 風の古道も面白い
文庫版の夜市には「風の古道」という全く別の小説も収録されています。
おそらく夜市だけでは本としてページ数が少ないので、そのために載せた感じでしょう。
言ってしまえば夜市のおまけ的な小説ですが、その風の古道がまあ面白い!
個人的には夜市よりも風の古道が好きですww
風の古道 感想
展開やオチを含めて夜市と似たような雰囲気です。
ですから夜市の出来が偶然ではなかったんだと、改めて恒川光太郎先生の技術の高さを感じました。
風の古道もシンプルな文章、表現で作られていて子供でも読みやすいです。
しかし内容は大人も満足すること間違いない。
すべての点が繋がっていく後半は、つい読み急いでしまいますね。
伏線回収が圧巻でした
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恒川光太郎先生のすごさ
私、実は今回が恒川光太郎先生の作品と初めましてでした。
もっと早くに読みたかった
それこそ中学生の頃に出会えていたら、何か世界の味方が変わったんじゃないかって思いますね。
いったい恒川光太郎先生のどこにハマったのか、そのすごさはずばり構成力だと思います。
伏線回収がすごい
夜市も風の古道もいわゆる伏線回収がうまいんですよね。
「これ伏線だろ」って思わせずさらっと布石を置いていくのがうまいな~と。
そして伏線回収するターンになったら怒涛なんですよね。
これが読んでいて気持ちが良い
そういった流れを考えて書いていると思うと、恒川光太郎先生は非常に頭の良い人だな~と感じます。
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読みやすいのに中身のある物語を書くのがすごい
すでに言ってきましたが恒川光太郎先生の文章は読みやすいです。
日常の言葉だけで書いているんじゃないかってくらいには簡単で「この言葉の意味なんだろう」って、作品から離れる瞬間がなかった。
そこで離脱しないからスラスラ読めるし、夜市(風の古道)に関しては文字量も多くない。
料理で例えるならゆで卵を作っているのに、食べたことないゆで卵になっている感じ。
シンプルに作っているのに、中身は全然淡白じゃない
「こんなシンプルなのに小説として満足感がある」と、読んでいて不思議な感覚になります。
「夜市」を20代が読んだら本当に面白かった
読書ガチ勢の斉藤壮馬さんがおすすめしている小説に外れナシと、改めて思いました。
斉藤壮馬さんにはぜひ小説ソムリエとして、これからも面白い作品を紹介してほしい。
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